- 五ヶ瀬ファンクラブ
11月18日(第12回放送)三ケ所神社宵神楽と室野宵神楽
五ヶ瀬町には国指定重要無形民俗文化財をはじめとする、伝統芸能が多くあります。
「神楽」もその一つで、五ヶ瀬の風土を、芸能を通して現在に伝えるすばらしい文化財です。
五ヶ瀬町では、毎年10月から1月中旬にかけて町内の各地区で神楽が奉納されているのですが、今回は11月24日に行われる、「三ヶ所神社宵神楽(さんがしょじんじゃよいかぐら)」と12月8日に行われる、「室野宵神楽(むろのよいかぐら)」をご紹介します。
そもそも神楽とは、生活の安定を願い、豊作や漁を祈願し感謝するといった「祈るこころ」を形に表して集落の祭祀行事として組み立て、芸能化されたもの言われています。
五ヶ瀬の神楽は、奉仕者(ほしゃどん)と呼ばれる神楽の奉納をする舞人(まいにん)が、太鼓のリズムに合わせて舞うのが一般的です。
五ヶ瀬町内には5つの神楽保存会があり、それぞれ太鼓のリズムや雰囲気が異なります。 「三ヶ所神社神楽」は高千穂神楽で、通称、岩戸神楽(いわとかぐら)と呼ばれている系統です。これは「岩戸隠れの神話」がモチーフになっていて、太陽の神、天照大神(あまてらすおおみかみ)が岩窟天岩戸(がんくつあまのいわと)に篭った際、その前で、芸能の女神、天鈿女命(あまのうずめのみこと)が舞った舞に起源を持つと伝えられています。
神楽の奉納だけでなく会場内では、バザーや婦人部手作りの夕食、郷土料理も楽しむことができ、奉納相撲大会も行われます。
「室野神楽」は、今から100年程前に岩戸神楽系統の古戸野神社(ふるとのじんじゃ)神楽から伝わったものとされています。
こちらでは、酒漉し(さけこし)の舞いと言って、農民夫婦の愉快な舞いや、小中学生が奉仕者(ほしゃどん)となり、神楽を奉納する姿を見ることが出来ます。
ちなみに、室野宵神楽 (むろのよいかぐら)は町内では一番早いリズムで舞われる神楽で、舞い手のダイナミックな動きを楽しむことが出来ます。
このように、五ヶ瀬では様々な神楽を楽しむことが出来ます。夜間は冷え込みますので、お越しの際は防寒対策を万全にして、伝統ある文化をぜひご覧ください。